あらすじ

教会の助祭を務めるコンスタンティンは、お酒と賭け事が大好きな破戒僧。しかも実は女の子。悪魔の花嫁という運命から逃れるために、彼女は夜ごと【シスター・ブラックシープ】という伝説の英雄になって悪党退治に精を出す! しかし、教会の新任司祭は悪魔祓い師で……?

全五巻。

「何をそのように驚かれるのですか? 私はあなたが散々売り物にしてきたことについて語っているのです」(ユリエル)

「これからは永遠に一緒だよ、ロビン」(バート)

既刊

  • 本編
    1. シスター・ブラックシープ 悪魔とロザリオ
    2. シスター・ブラックシープII 林檎と堕天使
    3. シスター・ブラックシープIII 薔薇と聖歌
    4. シスター・ブラックシープIV エデンの嘘
    5. シスター・ブラックシープV 花嫁の聖戦
  • 文庫未収録作品(公開予定はありません)
    • 「【黒い羊】は眠らない」(ザ・ビーンズ VOL.15)
    • 「君に歌う子守歌」(ザ・ビーンズ VOL.16)

執筆当時の思い出(最終巻ネタバレあり)

司祭と助祭(男装女子)と力を失って猫になってしまった悪魔の三角関係……と見せかけて実質的には三つどもえな話です。

男装ヒロインの頭の中身が男性的すぎて、時々作者すら「彼」と書きそうになっていました。

真面目で貞淑な聖職者が道を踏み外していくさまと欲望に忠実な悪魔が全然欲望通りに行動できないようになっていくさまを対照的に書けたらいいなあと思っていました。あと、できればもうちょっとコメディっぽい日常を書けたらよかったなあ……と思っています。

ユリエルの名前はウリエルという天使から。教会会議で堕天が決定されるもその後聖人として復権したという不思議エピソードがある天使様です。悪魔の名前は、ケルト神話の神・ミディールから。生まれ変わった嫁を人間の王から取り返そうと頑張ったのに最終的に当の嫁に拒絶された、という感じの神様です……。

そういえば、数年前サイトを作るにあたって本作の学園パロ「ヤンキー・ブラックシープ」なるものをエイプリルフールにやるというネタを考えていましたが時機を逸したので断念しました。設定だけこちらにあります(リンク)。

脇役ではヒースがお気に入りで、バートの最後も私の好みが前面に出ている気がします。個人的には最終巻のユリエルにならコンスタンティンをくれてやってもいいと思っているのですが、コンスタンティンの方が一歩先を行ってしまうのでなんとも……。