あらすじ

身寄りのない少女ロザベラは、突然現れた美しい獣のような三兄弟に翻弄される。彼らは『力』を求めて彼女との結婚を望むが、ロザベラは自らを守るために、犯罪結社デ・コスタ家の一員となって戦う道を選ぶ。流され、奪われるばかりだった臆病なロザベラが、したたかな「悪い子」に成長していくダーク・ラブ・ストーリー。

全五巻。

「私、デ・コスタの女になっちゃったの」(ロザベラ)

既刊

  • 本編
    1. デ・コスタ家の優雅な獣
    2. デ・コスタ家の優雅な獣2
    3. デ・コスタ家の優雅な獣3
    4. デ・コスタ家の優雅な獣4
    5. デ・コスタ家の優雅な獣5
  • 文庫未収録作品(公開予定はありません)
    • 「秘密のポーカー大作戦」(プレミアム・ザ・ビーンズ VOL.2)

執筆当時の思い出(最終巻ネタバレあり)

内向的な少女がヒロインでもいいじゃない…と思ったのがロザベラというキャラが生まれる切っ掛けでした。口調とか性格とかで読者に拒絶されるかなという不安もあったのですが、おかげさまで書ききることができました。

現実の禁酒法の時代を舞台にしたいなあと思って調べていて、書く時は迷ったのですが、結局架空世界になりました。現実の時代を舞台にして商品名とか会社名とかばんばん出て来るような文章も書いてみたかったです。

どうでもいい情報ですが、ダリオの車は1928年式のアルファロメオ、ノアの銃はM1911A1をイメージしています。あとこの時代の男性のスーツはとてもエレガントで恰好良いと思います。カラーピンとか、シャツも襟がちょっと長かったり、細かい仕立てが今と違っていて調べると面白いです。イラストではキャラごとに着こなしが違っていて、ダリオはじゃらじゃら色々つけていたり、個性が出て素敵でした!

一応初期から「砂漠にラスベガス作る」みたいなオチにしようとは考えていて、でも書き手としてはあまりに遠い目標に思えたのですが、ロザベラが頑張って引き寄せてくれました。

脇役ではリッツが好きでした。彼の名前は某ホテルから借りています。たぶん何かホテルにまつわるエピソードを考えていたのだと思います。詳しくはもう思い出せませんが……。

マフィアもの・犯罪ものの作品が大好きなので、そういったテーマの作品を書くことには憧れがありました。

著者初の海外翻訳、タイ語版が出ました。